スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

球界再編問題から10年。カープの経営者は何故、「共同事業」「戦力均衡システム」に反対するのか。

今月18日は2004年に球界初のストライキが決行されてから10年です。球界再編問題から10年ということで、メディア、特にNHKでは特集が組まれました(例えば18日のニュースウォッチ9や21日のサンデースポーツなど)。

平たく言うとこんな趣旨です。

①経営者側は選手会のストライキをファンが支持するとは思わなかった。
②球界再編問題の根底は各球団の経営難にある。
③したがって球界全体で各球団の面倒を見るシステムを構築すべきである。
④しかし日本野球機構(NPB)側はこれについて無回答。
⑤パ・リーグは共同経営会社を設立しインターネット試合中継など共同事業を行なっている。年間売上は13億円。まだ少ない。
⑥アメリカのメジャーリーグ(MLB)は最近20年間で売り上げを5.5倍に増やしている。理由は放映権料をコミッショナーが一括管理して各球団に分配
など共同事業にある。日本は20年間増えてない。日本も共同事業が必要。



「球音が消えたあの日から」スポーツニュース部記者 井上謙一郎
(引用)
ただ、各球団は大きく変わったにも関わらず、リーグ全体となると互いの利害関係や親会社の違いがあり、1つにまとまることができない。プロ野球の根本的な問題はそこにある。
(引用終了)



NHKサンデースポーツ(9月21日放送)より
DSC_0759.jpg
DSC_0760.jpg
DSC_0762.jpg
DSC_0763.jpg
DSC_0764.jpg



ところでスポーツビジネス論者からは日本プロ野球の経営モデルを「親会社に依存しており健全なスポーツビジネス発展を妨げている」という批判する声をよく聞きます。しかしこれは「木を見て森を見ず」の意見です。

前述のようにメジャーリーグは球界全体で各球団の経営を援助する仕組みを作っています。例えば分配金制度です。全国中継や海外放送の放映権はMLBコミッショナーが一括管理して巨額の放映権料を獲得します。或いは各球団から費用を徴収します。こうして得られた金を各球団に分配しますが、この際、年俸総額が少ない球団に対しいて手厚く分配されます。MLBが巨額の選手年俸を払いながらも大半の球団経営が成り立ち、事業規模が拡大していくのはこのためです。

一方、NPB。基本的に球団経営は各球団の自己責任に任されています。そしてプロ野球は巨額の経費が掛かります。Jリーグでは平均的なJ1クラブの売り上げ原価は年間20億円ですがプロ野球は2倍に達します(2004年のカープが38億円)。MLBのようなく相互扶助の仕組みがないNPBが親会社に依存するようになるのは自然なことです。

参考文献:「日本プロ野球改造論」



話は戻って、今年は「球界再編問題から10年」ということでメディアは各球団の経営者にインタビュー企画を行なっていました。カープの松田元オーナーも登場していますが、「共同事業」に反対の立場を示しています。

プロ野球:広島の松田オーナー 地域に愛されてこそ(「毎日新聞」2014年8月9日
【−−増収を目指し、6球団一括の放映権ビジネスなどに取り組むパ・リーグの動きはどう見ているか。

 ◆わしらが苦しい時、地域のテレビ局がどれくらい支えてくれたか。キー局がどれくらいこの小さな球団を支えてくれたかいうことを考えたら、パ・リーグみたいなドラスチックなことはできん。地方局がないがしろにされる可能性があるでしょ? それはできない。やっぱり地域に結びついて初めて球団が持続できるわけで、何でも12球団一括で、6球団まとめて、いうのはおかしい。そういう意味ではあんまり乗り気にならん。】
【−−米大リーグのように球界全体で協力して事業展開し市場規模を拡大する必要性を指摘する声もあるが、どう考えるか。
◆大リーグは(球団数を増やす)エクスパンションがあって、大きな都市に新たな球団を作ったことで、がーっと伸びたが、エクスパンションは日本でできるわけがないと思う。市場規模の話はずいぶん出るが、果たして何ができるんかと考えると、12球団で一緒にできるビジネスのチャンスは非常に少ないと思う。唯一、可能性があるとしたら(日本代表チームに関連する)侍ジャパン事業かなあ。】
【−−各球団が自助努力を重ねながら、野球界全体の発展につなげていくしかない、と。

 ◆それしかない。市場規模じゃどうじゃこうじゃで、簡単にお金が入ってくるように言うんが、理解できん。たとえばグッズを統一したら個性のないものばかり出てくる。共有できる部分もあるが、もっとそれ以前にやることがたくさんあると思う。それも整理されてないのに、頭でっかちに市場規模言うんは、大嫌いじゃ。】
【−−球団や球界の目指すべき理想像はどう描いているか。

 ◆正直、まだない。わしはこの地域の人が楽しそうにしている姿を想像してやっていくだけ。何かした時に人が喜んでくれるんじゃないか、と努力はするけど、広島という地域のことしか、頭にないんよ。ファンはよそにもたくさんおるけど、やっぱりこの地域に愛される球団でありたいといつも思う。現に助けてもろうとる。じゃけえ、我々が地域に恩返しできることをやっていかないといけんと思う。】



発言を聞けば聞くほど、後ろ向きな発言しか聞こえて来ません。チャレンジ精神というものがなく新しい事業に取り組もうという意欲を感じません。なるほど、カープが長期低迷するのは当然です。そしてプロ野球をこうしようというビジョンとか理想というものが全くない。ただ日々の利益を上げることにしか興味がない。イーグルスの三木谷オーナーの発言と比較してみましょう。

三木谷楽天オーナー:日米王者の対決ぜひ 球界の展望語る(「毎日新聞」2014年06月18日)
【−−球界に参入して見えた問題点は。

◆球界全体として、ともに売り上げを伸ばし、さらに発展しようということへのコンセンサスがない。小さいパイの取り合いをしているような。日本はスポーツを事業化してはいけないというような風潮があるが、そうではなく、僕は「日本のプロ野球も10年間で事業規模を倍にしましょうよ」と思う。】

【−−球団を持ったことは良かったか。

 ◆楽しいですよ。後悔は全然ない。

 ただ、過去10年で楽天からエース2人(岩隈久志と田中将大)が流出している。うちだけではなく、MLB(米大リーグ)に人材が流出することをよしとしてはいけない。

 球団の運営でも選手補強や強化でも、近代スポーツはすさまじく科学的。プロ野球だけが少し置いていかれている感じがある。これを何とかしないと。

 MLBとの公式戦を、死ぬまでにぜひ実現したい。日米の(優勝チーム同士が世界一を争う)真の意味でのワールドシリーズ……それは名前を(MLBに)取られているから「ギャラクシー(銀河)シリーズ」でも。

 −−そのためにはビジネスパートナーとしてもMLBと対等にならなくてはならない。

 ◆向こうは世界中から(選手を)集めていて、マーケットも大きくて工夫もある。日本が「日本人だけでやりましょう」というのでは、言い方は悪いが、「地方リーグ」のようになってしまう。少なくとも外国人枠なんてものはなくし、向こうのスター選手が日本に来るようになれば絶対に盛り上がりますよ。】



プロ野球の経営者として、どちらが事業に対する意欲を持っているか、そして球界の未来に対して理想を描いているか。一目瞭然です。

ところで不思議な点があります。何故、松田元は「共同事業方式」に消極的なのでしょうか。カープは親会社がなく赤字補填は出来ません。そんな球団にとってはMLB型の「共同事業」「戦力均衡」方式はありがたいはず。理由は渡邊恒雄率いる読売新聞が反対しているからです。

基本的に読売新聞は「自由競争」論者です。ドラフト制度反対、そしてMLBのような「分配金」「ぜいたく税制度」は社会主義であり、とんでもない、と。

特にカープ球団は球界再編問題以降、読売新聞に追随しています。ファンからの抗議運動に対し読売新聞に泣きつくわ、東日本大震災の直後、開幕日延期問題の時は、読売の姿勢に一貫して追随。全てはマツダ一族の経営権を維持するため。こういう人物ですから独自の球界ビジョンやチャレンジ精神など持ちえないのは当然のことです。

もっと言うならばこのオーナー、ファンや観戦者の立場に立って物事を考えていません。いや、最初からそういう思想が無いのでしょう。例えばパ・リーグのようなインターネット試合中継について、
「地方局がないがしろにされる可能性がある」

と一見、もっともらしいことを言っていますが、そもそも現状、カープがビジターゲームの時には広島県民は試合を見れません。また最近は地元でも中継のない時もあります。中継があっても試合の途中しか見れません。もっと言うと県外のカープファンはテレビでカープの試合を見れない人が大半です。そういう人達がカープの試合を見れるようにしてあげよう、というような発想は最初からありません。

まあ、あの人物の頭の中身にはファンのことなんか存在せず、単に自分たちの利害関係者の利権維持と地元マスコミの統制が第一なのでしょう。

にほんブログ村 野球ブログ 広島東洋カープへ
にほんブログ村 野球ブログへ
にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログ 広島県情報へ
にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログへ
スポンサーサイト

テーマ : 広島カープ
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

sakochi2634

Author:sakochi2634
小学4年生だった1983年からずっとカープファンですが最近のカープは褒めると負けるので極力、褒めません。貶すとたまに勝ちます。最近はサンフレッチェやアンジュヴィオレも見てます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
フリーエリア
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。